大相撲にハマる

豊昇龍関、大関昇進おめでとうございます。
土俵の上では小憎たらしいんだけど、あの涙と笑顔を見るとやっぱり何だか可愛らしいのよね。これから益々の活躍を期待してます。

てかそんなことより今場所は、以前から応援していた前頭筆頭の錦木が、2日目に金星をあげたのを皮切りに、大関取りを狙う三関脇をばったばったとなぎ倒し、先場所から続く連勝を14まで伸ばす快進撃。その後も終盤まで優勝争いにからみ、惜しくも届きはしなかったが、自己最高位での2桁勝利に初めての三賞受賞という素晴らしい成績・・・もう胸熱。

ありがとう錦木、これまでで一番熱く観戦した15日間だったよ!

と言ってもまだファン歴たったの11ヶ月ですけど。
昨年の今頃は、まさか1年後の自分が大相撲にハマっているなんて想像もしなかった。

 

きっかけは、昨年9月。大相撲観戦が趣味の一つという友人が「今度一緒に国技館へ観に行きませんか」と誘って下さった。
私はテレビでも大相撲を見る習慣はない・・・というか相撲に限らずスポーツ観戦というものにそもそもまったく興味のない我が家なので(オリンピックとかワールドカップとか、世間がそれ一色になったら多少見るくらい)、相撲のことなどさっぱり分からない。でもせっかくのお誘いだし、日本人として一度くらい観に行ってみるのも悪くないよね、ということで「行きます行きます~」と返事をした。


両国国技館

相撲って、確か私が小学校高学年くらいの頃に若貴ブームというのがあって、その頃確かに、夕方学校から帰ると母がNHKの相撲中継を見ていたような気がするのだけど、私は特に興味を持つこともなく。時代も変わって、今はどんな力士がいるのか全然知らない。確か白鵬はもう引退したんよね?(←このレベル)

でも行くからには少しくらい勉強しといたほうがいいよねと思って、たまたまBSでやっていた、秋場所の予習のための特番みたいな番組を見た。その番組に、少し前に引退した元松鳳山関が出ていて、その仲良しの友達としてゲスト出演していたのが錦木関だった。優しそうな笑顔のメガネ男子でお酒が大好き。とにかくなんか良い人っぽい。よし、今回は(他に知らんし)この人を応援することにしよう。


▲親方衆がチケットをもぎってくれる

取組は朝8時半から始まっているので、その日のチケットがあれば何時からでも入れるらしいのだけど、友人と待ち合わせて14時ごろ入場、とりあえず座席(この日は2階イス席の前の方)を確認しに行く。


▲おお、なんかテレビで見たことある景色!

まだ幕下の取組をやっていた。十両土俵入りくらいまで見てから、館内の散策へ。
ホールの周りにぐるっと通路が1周していて、そこに飲食物やお土産物の売店がいろいろ並んでいる。その品揃えも大変充実していて、見て回るだけでも楽しい。親方衆が売り子をしている売店もあって、友人曰く、こうして引退した力士たちに会えるのも国技館の魅力だとか。


賜杯やその他の賞のトロフィーなど


▲歴代の横綱コーナー


▲等身大の力士パネルと写真が撮れるコーナー


▲幕内土俵入りの一員になれるコーナー(↑誰の足なの・・・)


▲大屋根を見上げるテラスに出られる


▲遠藤関にお姫様だっこしてもらえるコーナー(笑)

▲地下の大広間へ。


▲ここで食べられるちゃんこ(1杯500円)

ニラの風味が効いていてとっても美味しい!期間限定で各部屋のちゃんこが提供されることもあるとか。

なるほど、国技館って単に相撲観戦だけじゃなく、いろんなお楽しみがあるテーマパーク的なとこなんだな。15時半ごろ、席へ戻っていよいよ観戦。


▲幕内土俵入り

2階席なので土俵は少し遠いけど、取組が始まったらその迫力は充分伝わってくる。会場全体が見渡せるので、お客さんたちの盛り上がりとか(この時はまだ声出し応援禁止中だったけど)、土俵の外側でそれぞれに行われていることなども見られて面白い。
勝ったら次の人に力水をつけるのだとか、行司さんが横向きに立ってるうちはまだ時間いっぱいじゃないとか、何も知らない私に友人がいろいろ教えてくれて、それもまたいちいち興味深い。


▲あっ、錦木だ!がんばれ~!(←ニワカのくせに)

私が応援したせいか、この日は負けてしまった・・・残念。

そして気づけばもう結びの一番。幕内の取組、たくさんあるんだなーと思っていたけどあっという間だった。最後の弓取り式まで見て、トトトントトンと味わい深い櫓太鼓の生演奏を聴きながら国技館を出た。大相撲観戦、楽しかった!スポーツ観戦としてだけでなく、文化としての大相撲も、恥ずかしながら今まで知らなかったことだらけで面白かったな。連れてきてもらって良かった。

 

で、翌日。そういえば昨日負けてしまった錦木は今日はどうかなと思って、テレビの相撲中継を見る。昨日行って知ってる所になったので、今までより実感を伴って見られる。そして一度見始めると結局最後まで見てしまうもので、どんな力士がいるのかもだんだん分かってきて、場所が終わる頃にはすっかりハマってしまった。

11月の九州場所も15日間テレビでがっつり観戦し、明けて今年1月の初場所も、今なら最初に行ったときよりもっと楽しめる気がする、ということでまた友人に国技館へ連れて行ってもらい、ついでに2月のNHK福祉大相撲も観に行った(高安歌うますぎ!)。

さらに私が相撲の話ばかりするので、実家の母が「私も連れていけ」と言い出し、五月場所は田舎から出て来た母まで連れて行った(そして母もまたハマりつつある)。


▲ひよの山たちがいることもあるよ

ちなみにこの間、錦木は幕内の中ほどの番付を上がったり下がったり。少しずつ分かってきたことには、彼はあまり派手な力士ではない・・・というかはっきり言って地味なほうなんだけど、中卒たたき上げでコツコツ頑張ってきた人で、奇を衒わず常にまっすぐぶつかっていく、腰の重さは随一、そしてとにかく真面目でよく稽古するとのこと。たまたま知ってニワカで応援し始めたけど、実際本当に応援したくなる力士だった。


▲メガネも可愛いし

でももう32歳だし、たぶんピークは過ぎた力士なんだろうな・・・まあ別にそれでもいいから推そう♪と思っていたのだけど、五月場所の後半からメキメキと頭角を現し始め、そして今場所、冒頭の活躍。なんだ、大器晩成型だったのね!(いや、きっと私が相撲にハマるまで待っててくれたに違いない。)来場所は初の三役、これまで以上に応援するよ!

 

ついでに大器晩成型と言えば、私が最初に観に行った日に錦木に勝って、その場所幕内最年長の37歳(当時)で優勝しちまった鉄人、玉鷲もお気に入り。


▲趣味は料理と手芸(プロ級)

2人とも(その他の皆も)怪我のないように、できるだけ長く続けてほしいものです。

ああ、早く9月にならんかな。