山形旅行・その3 鶴岡市内観光(後編)
【2019年9月17日(火)】
山形旅行・その2 鶴岡市内観光(前編)のつづき。
カウンターに座っていたご夫婦は鶴岡ではないがこの辺の方とのこと。私が観光で来ていると言うと、ここまで来たならぜひ加茂水族館へ行ったらいい、あそこはなかなかすごい、とお勧めしてくれた。加茂水族館は鶴岡市の最海際にあるクラゲの水族館で、ガイドブックで見てもちろん知っていたけど、今回は行く予定にはしていなかった。すごく大きな水槽があってクラゲがいっぱいいて、クラゲがあんなきれいなもんだと思わんかった、と熱く語ってくれる奥さん。
行き方を調べてみると、すぐそこのバス停から30分ほどで行けると。意外に近い。地元の人がそこまでお勧めしてくれるなら予定を変更して今から行ってみようかしら。と思ったのだが、念のため帰りのバスの時間を調べると、行って15分くらいで帰ってこなければ山形へ帰る高速バスに間に合わないことがわかった。つまり路線バスの本数がめっちゃ少ないのです(田舎あるある)。あぶないあぶない、勢いで行かなくて良かった・・・。
まあ普通は車で行くとこなんですよね。ということで残念だけど今回は加茂水族館は諦めて、予定通り建築巡りの続きを行う。
午後はこちらの可愛らしい教会から。
▲鶴岡カトリック教会天主堂(明治36年(1903)、国指定重要文化財)
和の教会も私の好物のひとつ。
▲畳敷きがたまらない。
▲誰もいない厳かな雰囲気の中、「案内のCDスイッチ」を押します
▲ステンドグラスが細かくてすごくきれいだ
と思ったらこれはステンドグラスではなく、絵を描いた薄い紙を2枚のガラスではさんだものなんだそうな。日本でここでしか見られないとか。もうひとつ日本でここだけのものとして有名な黒いマリア様もいらっしゃいました。
この教会、敷地内に幼稚園があって、賑やかな子供たちの声が聞こえる。いいなぁ、こんな小さい頃から重文のそばで育って羨ましいなぁ。
洋風建築はここまでなのだけど、せっかくなので和の建築も見に行きましょうということで、旧風間家住宅「丙申堂」へ。明治29年築の豪商のおうち。
▲瓦のかわりに石を使った「石置屋根」がここの一番の見どころ。
こんな屋根はじめて見た。どうしてこういう屋根にしたんでしょうと聞いてみたところ、これだけの大きな屋根を瓦葺きにしたら立派すぎるので、お武家さんに遠慮して石置きにしたのではないか(とも考えられているけどはっきりとは分からない)とのこと。なんて謙虚な(?)。
▲聖徳太子を祀っているお堂の屋根は鶴ヶ岡城の屋根瓦の再利用だそう。
あれ?この赤い屋根って致道博物館で見た擬洋風建築の屋根と同じじゃない?もしかしたらあれも同じお城の屋根瓦だったのだろうか。
▲大広間にあった古いピアノが気になる
この広間の天井がトラス状の梁だったり、内蔵の金庫蔵があったり、ふらっと入ったわりに見どころ多くてなかなか興味深いお宅だった。
▲別館の釈迦堂のほうは静かで居心地のよい空間。お庭が美しい。
こちらでおひとりで案内係をされていた女性とまたしても雑談になり(本館のほうも同様だったけど、なんせお客が私しかいないのでとても丁寧に対応してくださる)、昼に出会ったご夫婦から加茂水族館を勧められた話をしたら、あそこは本当にすごい、時間があったら是非行ってほしかったとこちらでも強く推された。そんな良いところだったのか。行けなかったのが悔やまれる。
その後、まだ帰りのバスまで時間があるなら藤沢周平記念館へ行かれると良いですよ、とお勧めしてもらった。藤沢周平さんって鶴岡市出身なんですね。ということで記念館の近くまで行ってみたのだけど、しかし藤沢周平をひとつも読んだことがない私が行っていいものだろうかなどと思ってしまったので、結局入らなかった。地元の方にお勧めして頂いたところどっちにも行かず申し訳ない。別に不義理を働きたいわけではないのだけど。
その代わり(?)駅まで戻って、近くのフルーツパーラーへ。
▲お土産を少し見てから、夕方の高速バスで山形へ帰りました。
最終日につづく。